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世界レベルの工学教育を推進

CDIOの実践

2000年にマサチューセッツ工科大学とスウェーデンの3つの大学が協力して開発した「CDIOイニシアチブ」と呼ばれる考え方は、「工学の基礎となるサイエンス」と「テクノロジーの基礎となる実践?スキル」のバランスを重視した、質の高い教育をめざすものです。KITは、併設校である国際高等専門学校が2010年12月に加盟(加盟当時は金沢工業高等専門学校)したのに続き、2011年6月に、日本の大学として初めてCDIOイニシアチブに加盟しました。

CDIOロゴ

CDIOTMイニシアチブ

CDIOとは、Conceive(考え出す)、Design(設計する)、Implement(実行する)、Operate(操作?運用する)の略で、工学教育の改革を目的として開発された考え方です。これはCDIOイニシアチブと呼ばれ、「CDIOシラバス」という卒業生に求める知識、スキル、態度をまとめたものと、「CDIOスタンダード」という工学教育のフレームワークを示した2つの基本文書に基づいて実施されます。「工学の基礎となるサイエンス」と「テクノロジーの基礎となる実践?スキル」のバランスを重視した、質の高い教育をめざすものです。

2018年現在、CDIOには、36か国、130以上の高等教育機関が加盟し、工学教育の事実上の世界標準となっています。CDIOネットワークは今後の共同研究推進のため、各国の教育研究機関の参加を呼びかけています。

Worldwide CDIO Initiative (http://www.cdio.org/)

CDIOシラバス

「WHAT:何を学ぶべきか」を示すもので、将来を担う技術者に求められる知識?スキル?態度として、次のようなものが詳細に示されています。

① 数学?科学等の基礎的な知識と、技術者としての専門基礎知識

② システムシンキングや批判的思考、仮設と実証、モデル化や定量化による分析力、技術者としての倫理観

③ チーム運営能力とリーダーシップ、口頭?文書?図形?英語によるコミュニケーション能力

④ 社会における技術者の役割、経営的視点、プロジェクト運営?設計能力、改善能力

CDIOスタンダード

「HOW:いかにして実施するか」を示す12のフレームワークであり、各々に自己評価のための、5点を満点とする6段階評価のルーブリックが示されています。これによって教育プログラムのPDCAサイクルを回すことをめざしています。

CDIOへの加盟

技術者教育改革が、世界的な規模で始まったのは20 世紀末でした。背景には、高度情報化?グローバル化社会の到来そして教育情報の公開や質保証などが指摘されますが、中でも注目すべきものは、技術者教育がエンジニアリングサイエンス面に振れ過ぎ、スキル教育の改善が必要という、大学内外からの反省と批判でした。日本も例外ではありませんでした。

KITも同様な問題意識を持ち、1995年度から技術者教育改革に取り組んできました。その95年度カリキュラムの主柱は工学設計(現?プロジェクトデザイン)教育であり、実社会で出合う、正解がいくつもあるような問題にチーム活動として取り組み、実際に設計問題として解決策を提案させる授業です。

授業方法では、「総合力とは学力と人間力の掛け算である」と定義し、学力を育みながら人間力も身につけさせる「総合力」ラーニング型授業をめざしました。ここでいう人間力とは、KITの教育で涵養できる能力のことで、コミュニケーション力、プレゼンテーション力、リーダーシップ力、コラボレーション力、自立?自律して行動する力からなります。

CDIOイニシアチブの考え方がKITのこれまでの教育の方向性と一致するところが多かったことから、教育のさらなる推進のため、2011年6月、金沢工業大学はCDIOイニシアチブに加盟しました。

チームで問題発見?解決に取り組むプロジェクトデザイン教育
チームで問題発見?解決に取り組むプロジェクトデザイン教育

CDIOの実践

KITは、これまでの教育改革を一段加速することを目的に、正課教育(正課)と課外教育プログラム(課外)を相互に連動?接続させる「正課×課外のトータルで学ぶ=KITでの学修」を実践することを目的とした、統合型のアクティブ?ラーニング?システムを構築しました。

このシステムは、CDIOが求めるConceive(考え出す)、Design(設計する)、Implement(実行する)、Operate(操作?運用する)の一連を行うものです。正課教育だけではCDIOが定める基準と照らし合わせ十分でないとの見方があるため、 (1) C-Dの重点を正課に、Ⅰ-Oの重点を課外に位置づけ、(2)正課と課外をe-シラバスを通して接続し、(3)正課と課外の学修内容?時間?達成度等を、ポートフォリオの仕組みと統合させて学修成果の可視化を図っています。また、これまで充実を図ってきたプロジェクトデザイン教育に、新たにデザインシンキングの手法を導入しています。

課外では、オナーズプログラムをはじめとする課外活動プロジェクトの活動を推進し、ImplementとOperateの場づくりを行っています。プロジェクトを通して、学生は正課(授業)で学んだ知識を実践するだけにとどまらず、チームマネジメント能力やプロジェクト運営能力などを身につけることができます。

例えば、夢考房プロジェクトでは、ソーラーカーやロボットなどのものづくりにチームで取り組み、アイデア作成から具体化、計画書の作成、設計?制作?評価、そして発表?報告までを行っており、正課で学んだ知識を応用?実践しています。また、地理空間情報プロジェクトでは、正課で学んだ測量の知識を実践するため、学外の測量会社と協力したレーザ測量成果の検証により、国が定めるマニュアル化への寄与や全学科を対象とした測量コンテストなどを行っています。

夢考房プロジェクトでは、車や飛行機?ロボットなどのものづくりを通して正課で学んだ知識を実践する
夢考房プロジェクトでは、車や飛行機?ロボットなどのものづくりを通して正課で学んだ知識を実践する

CDIO国際会議?地域会議の開催

CDIO加盟後、世界における工学教育の発展と、関連する高等教育機関相互の交流を図るために、金沢工業大学はCDIOの会議を招致?開催してきました。

The 2014 CDIO Asian Regional Meeting(CDIOアジア地域会議2014)

12か国の49教育機関?企業?団体から235名が参加し、工学教育について活発な情報交換が行われました。金沢工業大学における工学教育の特徴である「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」の具体的な取り組みを広く公開しました。

開催日:2014年3月24日~26日

テーマ:革新的な工学教育の次なる展開

http://www.kanazawa-it.ac.jp/cdio/

CDIOアジア地域会議2014

The 14th International CDIO Conference(第14回CDIO国際会議)

工学教育の最新トピックに関する基調講演、口頭発表やポスター発表等の一般講演、そして工学教育に関するワークショップやラウンドテーブルを行いました。30か国の131機関から301人が参加しました。また、CDIOプロセスを実践する「CDIO Academy」が行われ、世界中から参加した学生たちが「“What kind of future will drones bring, and how will they affect our daily lives? ”(「ドローンが拓く未来~ドローンとの共存は可能か~」)」のテーマに多国籍チームで取り組みました。

開催日:2018年6月28日~7月2日

テーマ:Innovations in Engineering Education(工学教育における革新)

http://www.kanazawa-it.ac.jp/cdio2018/

CDIO国際会議

【関連リンク】

Worldwide CDIO Initiative

KIT金沢工業大学

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